念願かなっての一人暮らしは、理想の暮らしを想像して、物件探しにも気合いが入ったことでしょう。
でも、その膨らんだ理想が打ち砕かれることもあります。
今回は実際に私が感じていた一人暮らしへの理想と、打ちひしがれた現実についてお話させてください。
貯金なんて夢物語
一人暮らしをはじめたからには、お金の管理も自分次第。
「気合いを入れて貯金もがんばるぞー!」と思う心意気は素晴らしいです。
でもそう甘くないのが一人暮らしです。
まずは支出のイメージを膨らませよう
まず、月々の収入から確実に引かれるお金を想像しましょう。
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- 保険料
- 雑費
そして次に、確実ではないけれどもほぼ毎月消えていくであろうお金を考えてみましょう。
- 通信費
- 娯楽(交際)費
さあ、自分の支払う金額をイメージしてみてください。思いのほかかさみませんか?
快適な生活を送りながらの貯金は難しい
私も一人暮らしを始めるにあたり、月々数万円の貯金を計画していましたが、そううまくはいきませんでした。
まず毎月確実に消えていくお金の負担が重い!
家賃は収入に対して3割くらいで、光熱費は田舎でも計7,000円弱はかかっていました。
その上食費も自炊で抑える努力をしても2万弱は使っていました。
若い頃に入っていて比較的安い保険料も引き落とされ、合計すると月々の収入の半分以上が生活費として消えていきました。
そしてそれに加えて通信費です。
スマホやパソコンが必要ない人には必要のない経費ですが、そうした人は今の時代かなり少数派でしょう。
私もスマホと家のネット代を合わせると10,000円強は支払っていました。
さらに自分の好きなことやコミュニケーションのために使う娯楽(交際)費も思った以上にかかるものです。
さらに場合によっては冠婚葬祭への参列もあるでしょう。
そうなると一度にお金はなくなっていきます。
そうして気がつけば、「今月もギリギリやりくりできたな…」という月がほとんどで、一人暮らしでの貯金が思った以上に難しい現実を目の当たりにするのです。
少しでも貯金をしたいなら固定費の見直しを
貯金が難しいとはいえ、少しもできないかと言えば答えはNOです。
私自身も一人暮らしをはじめたばかりの頃はギリギリでしたが、慣れてくると少ない額ではありますが貯金もできました。
その理由は固定費の見直しをしたからです。
特に通信費は格安SIMに切り替えたおかげで、月々5,000円ほど支払いを抑えることができました。
さらに生活のコツをつかみ、作りおきのおかずのレパートリーも増えたので食費を抑えられるように。
生活のリズムが整ってきたタイミングで出費を見直してみると、貯金に回せるお金が見えてきます。
セレクト家具でオシャレ空間なんて無理
家具はセレクトショップで統一して、オシャレな部屋を作りたい人も多いのではないでしょうか。
でもこれも達成するのが難しい理想です。
初期費用が思いのほか膨らむ一人暮らしのスタート
一人暮らしの家具は、ほとんどの人が引っ越す前にある程度そろえます。
そして同じタイミングで家電も買いそろえるでしょう。
さらに一人暮らしをはじめるにあたって忘れてはならないのが、部屋を借りる契約の初期費用です。
入居にあたって必要な初期費用は
- 敷金(退去時の費用にあてる):家賃の1~3カ月分
- 礼金(大家さんにお礼の意味を込めた費用):家賃の1~3カ月分
- 仲介手数料:多くて家賃1ヶ月分
- 前金(入居物件の仮押さえ金):家賃約1ヶ月分
- 火災保険料:数千円から20,000円
- 鍵交換費:約10,000~20,000円
などが挙げられます。
私は地方の物件に住んでいたので都心ほど家賃は高くなかったのですが、それでも上記の初期費用を約30万円くらい支払いました。
くわえて家具以上に必需品でもある、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電も、どんなに安く買いそろえても50,000円くらいにはなります。
正直ちょっとお高いオシャレな家具に手を伸ばすのはためらってしまいました。
安価な家具でもおしゃれ空間は作れる
今は比較的安価で家具をそろえられるショップもあるので、理想のお部屋はお手頃価格で作れます。
私は家具メーカーのニトリと、通販サイトLOWYAでほとんどの家具を購入しました。
ニトリでは、収納に便利な様々なサイズを取り揃えたカラーボックスが740円(税別)から購入できます。
私の部屋にはマンガやCDがたくさんあるので、このカラーボックスには助けられました。
食器棚やテレビ台、ベッド用の布団セットもニトリで買って、合わせて19,000円くらいに抑えることができました。
良質な睡眠に欠かせないベッドも、通販サイトLOWYAではマットレス込で10,000円を切る価格で買えます。
部屋の印象を変えるラグも2,000円代から購入できるので、理想の部屋づくりが約30,000円で叶いました。
他にもプチプラでおしゃれで使い勝手のいい小物が多く揃っているsalutやNATURAL KITCHENも一人暮らしの強い味方です。
DIYが好きで、とことん理想を突き詰めたい方には、100円ショップのSeriaもオススメです。
毎日半身浴はできない
一人暮らしを始めたら自分の時間がたっぷり取れるようになるし、毎日の半身浴で体のメンテナンスとはならないのが一人暮らしの現実です。
お風呂にお湯をためる=光熱費がかかる
半身浴となると、湯船にお湯をためることになります。
つまり、水道代とお湯を温めるガス代もしくは電気代がかかるのです。
水道代が1ヶ月に約1,500円、そしてガス代が約3,000円だった私の生活において、湯船にお湯がたまる日は月にせいぜい4日ほど。
もし毎日お湯に浸かる生活をしていたら、光熱費はもっと高くなっていたでしょう。
一人暮らしは思いのほか出費がかさみます。
それに加えて貯金もと考えている人は、とくに光熱費の削減に積極的になる必要があります。
お風呂に入る日は残り湯を活用してみて
とはいえ、たまにはお風呂にゆっくり入って疲れを癒やしたいもの。特に冬は芯まで冷えた体を温めるためにお湯に浸かることも大切です。
だから、使った光熱費をできる限り有効に使う行動を考えてみましょう。
例えば、お風呂の残り湯を洗濯に使えば、洗い分の水を節約できます。他にも、お風呂掃除にそのまま活用するのも手です。
バケツを使えばトイレやベランダ掃除にも使えますよ。
抑えるポイントと使うポイントを見極めて
一人暮らしの理想と現実を生み出す大きな要因は、やはりお金です。
このお金の使いどころは人によって様々で、私は趣味にお金をつぎ込むタイプなので、オシャレな家具を揃えられませんでした。
でも、安くてもお気に入りの部屋を作ることができましたし、貯金もほんのわずか程度ですができたので満足していました。
人それぞれに理想の暮らしがあります。
そのために何を優先するのか考えて、削減できる部分で補うことで理想と現実のギャップは縮められるでしょう。
また、最初から理想を達成するのではなく、一人暮らしに慣れていくのと同時に理想の生活を目指すといいですね。